数学教室は昭和49年4月1日に専門7講座と共に増設され、北海道教育大学教授であった安田博が初代教授として着任した。以来平成3年3月定年退官されるまでの17年間その任に当られた。同年4月鹿児島大学教授であった山内一也が教授として着任、平成23年3月定年退官された。同年4月八ッ井智章が教授として着任した。 一般教育の数学においても厳密な理論展開を重視するのがこれまでの数学教育の伝統的立場であったが、対象が医学部学生であることを念頭に置き、この伝統的立場にこだわらずに教育を行おうというのが当教室の初代以来の方針である。厳密性を重視するあまり入口の段階で多くの時間を費やし、木を見て森を見ない教育に陥ることを恐れてである。 担当科目(必修科目)は、情報統計学、医療物理学、統計学実習である。
当教室の研究分野は微分幾何学である。安田教授はフィンスラー幾何学の研究に従事された。山内教授はリーマン幾何学の研究に従事された。八ッ井は、微分方程式の幾何に付随した階別リー環を研究している。 この中で広く知られている、リーマン幾何学の一部分について紹介する。リーマン多様体上の幾何構造の自己同型群の研究には長い歴史があり、これまでに数多くの研究結果が知られている。特に共形変換や射影変換は多くの人の興味を引き、多数の研究結果が得られている。 平面上の2点を結ぶ最短線は直線であるが、曲がった曲面上の2点を結ぶ最短線は必ずしも直線であるとは限らない。例えば、2次元球面の北極と南極を結ぶ最短線は大円であり直線ではない。曲がった曲面を一般化した概念がリーマン多様体である。リーマン多様体上の2点を結ぶ最短線を数学では測地線と呼んでいる。測地線を不変に保つ変換を射影変換という。 射影変換群の構造を多様体の位相的条件或いは曲率的条件との関連で解明することを主目的としている。
教 授 : 寺本 敬(てらもと たかし)
第1学年前期
第1学年後期
主な研究テーマ
令和4年7月現在
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