先進医療について
先進医療のご案内
1.先進医療とは
新しい医療技術の出現や医療に対するニーズの多様化に対応して、先進的な医療技術と一般の保険診療の調整を図るための制度で、承認を受けると、治療に必要な費用のうち、先進医療の部分は個人負担(保険が効かない)になりますが、通常の診療と同じ(共通な)部分には保険が適用されるようになるので、治療を受ける方の負担が大幅に少なくなるよう配慮されています。
旭川医科大学病院は、高度な技術を持つ医療スタッフと、質・量ともに十分な施設・設備が備えられており、先進医療を承認された病院です。
2.どのような先進医療が受けられるの?
令和6年4月現在で、厚生労働省で承認された先進医療は78種類ありますが、旭川医科大学病院で取り扱っている先進医療は以下のとおりとなっております。
先進医療の名称 | 承認年月日 | 金額 | 実施診療科 |
---|---|---|---|
ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法) | 令和2年9月1日 | 29,700円 | 眼科 |
アスピリン経口投与療法 | 令和5年9月1日 | 4,160円 | 消化器内科 |
3.適応症
ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)
豚脂様角膜後面沈着物若しくは眼圧上昇の症状を有する片眼性の前眼部疾患
(ヘルペス性角膜内皮炎又はヘルペス性虹彩炎が疑われるものに限る)
網膜に壊死病巣を有する眼底疾患
(急性網膜壊死、サイトメガロウイルス網膜炎又は進行性網膜外層壊死が疑われるものに限る)
アスピリン経口投与療法
家族性大腸腺腫症
治療の概要
ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)
[実施診療科]眼科
ヘルペス性角膜内皮炎、ヘルペス性虹彩炎が疑われる片眼性の前眼部疾患、急性網膜壊死、サイトメガロウイルス網膜炎、進行性網膜外層壊死が疑われる網膜壊死病巣を有する眼底病変で、前房水、あるいは硝子体液を採取する。本診断法によりウイルスDNAの同定をおこなう。結果に基づいて適正な抗ウイルス治療をおこなう。当院眼科においては年間約20例の患者が本検査の対象となる。当該技術「ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)」に必要なプライマーとプローブは、ヘルペス1-6型を含む試薬がキット化され市販されているので、これを用いる。
アスピリン経口投与療法
[実施診療科] 消化器内科
アスピリンの長期における効果の持続と副作用の評価を加えることにより、低用量アスピリンに FAP 疾患での重症化の抑制に係る効能を追加することを目的とする。
家族性大腸腺腫症患者に対して、低用量アスピリン腸溶錠(100 mg/day)を2年間投与することによる大腸ポリープ発生割合の減少に対する有効性と安全性を検証する。