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講座について

薬理学講座では、がん、炎症性疾患、生活習慣病が発症し、進展する機構を、体内微小環境(低酸素)、液性因子(ホルモン、サイトカイン)、遺伝子発現制御(クロマチン構造、エピジェネティクス)に着目しながら、分子・細胞・組織・個体の各階層で解析しています。これらの疾患の病態解明を進め、その治療薬の開発に結びつけることをめざします。

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トピックス
  • 低酸素応答の細胞内シグナル伝達
  • がんを増悪化させるがん微小環境の解析
  • 虚血性疾患における臓器保護の分子機序

教授挨拶

薬理学とは薬の作用機序を明らかにする学問です。薬には、家庭の常備薬から医療現場で使用する薬まで、さまざまな種類があります。講義では、疾患の治療に用いられる代表的な薬を例に、その作用機序をわかりやすく説明します。学生の皆さんには、その薬をなぜ使うのか、いつ使うのか、どのように使うのかなど、薬の5W1Hを、そのメカニズムから理解していただきたいと考えています。


研究では、いくつかの課題に取り組んでいます。その一つが、がんにおける低酸素応答の分子メカニズムの解析です。低酸素応答とは、酸素濃度が低下した時に、細胞を保護し、適応させるために引き起こされる応答です。この応答は、がん・虚血性疾患・炎症性疾患など、さまざまな疾患と密接に関わっています。がんは低酸素環境で悪性化します。腫瘍内に血管を引き込んだり、細胞死に抵抗性を示したり、浸潤・転移能を高めたりします。さらに、がんのおおもととなるがん幹細胞の維持にも低酸素環境が作用していることが近年報告されています。イメージング、シングルセル解析、代謝解析などの先端技法を駆使して、これらの悪性形質を引き起こす分子機序を明らかにし、がん治療薬の開発に結びつけることが私たちの大きな目標です。


私たち研究室では、プロジェクトに参加してくれるメンバー(学部生、大学院生、研究員*)を募集しています。新しい薬の開発につながるような研究を一緒にしませんか?研究に興味がある方、ちょっとのぞいてみたい方、話だけ聞いてみたい方、気軽に当研究室までお越し下さい。

メールでのご連絡(knakayama{アットマーク}asahikawa-med.ac.jp, {アットマーク}=@)もお待ちしております。
(*研究員としての参加は、予算等の状況によりますので、まずはご相談下さい。)

スタッフ紹介

教授

中山 恒ナカヤマ コウ

准教授

結城 幸一ユウキ コウイチ

助教

谷内 秀輔タニウチ シュウスケ

助教

小林 之乃コバヤシ ユキノ

教育

医学科・看護学科における担当科目

  • 薬理学 (医学科2年)
  • 基礎医学特論 (医学科2年)
  • チュートリアルⅡ (医学科2年)
  • 薬理学実習 (医学科3年)
  • 選択必修コースⅠ 生体構造機能蛋白・病態解析コース (医学科3年)
  • 選択必修コースⅢ 臨床薬理学 (医学科3年)
  • 医学研究特論 (医学科4年)
  • 薬理学(看護学科2年)
  • 先端医学特論 (大学院医学系研究科)

研究

  • がんの異常な代謝の生物学的意義の解明
  • 腫瘍組織三次元培養系を用いたがん不均一性の意義の解明
  • 低酸素応答性のエピジェネティクス機構

その他

  • 小・中学生向け公開講座の開催(ひらめき☆ときめきサイエンス、わくわくサイエンス 他)