昭和40年代に道北・道東の医師不足解消や医療水準の向上を目指すために医科大学を設置しようという機運が高まり、1973(昭和48)年に新設の国立医科大学として旭川医科大学が創設されました。スタートしたのが11月でしたので、第1期生は3月までに1年生のカリキュラムの多くを消化する必要があり、大変忙しい学生生活だったと聞いています。私は1978(昭和53)年に6期生として入学しましたので、私たちが入学して初めて全学年が揃ったわけです。生まれて間もない大学であり、これから良い大学を作り上げようという意欲が大学全体に満ちていて、学生たちはお互いに高め合い、先生たちも非常に熱心だったと記憶しています。
1976(昭和51)年には医学部附属病院が開院し、1979(昭和54)年には大学院医学研究科、1996(平成8)年には医学部看護学科が設置されました。本学は2023(令和5)年11月5日に開学50周年を迎えますが、道北・道東の医療を支えるという私たちのミッションの重要性を改めて確認し、学生教育、医師及び看護職者の養成、医科大学としての研究活動など、新生旭川医科大学が歩むべき道を、今一度考え直す転換点であるとも認識しています。